今回は網走監獄での1日を書きます。 まず昔と現在で一日のスケジュールが変わっている可能性があります。 過去と現在が入り混じっています。また点呼の仕方などは正確ではありません。ご了承ください。
一日の始まり 起床~点検
囚人たちの起床は朝6時40分で 強制的に起こされます。ここから獄中生活の1日が始まります。 規則正しい生活、職業訓練、これを繰り返す事によって更生に向かって努力しようという気持ちを芽生えさせようとしています。
起こされる時は枕にしている木を叩いて一斉に起こします。 叩き起こすという言葉はこの木を叩いて起こす行為から生まれた言葉です。
点検は15分後。 それまでに清掃などをしなければいけません。
点呼は元気よくやらなければやり直し。 更生するのであれば、まずは挨拶からという事でしょう。
刑務所では点呼ではなく点検と表記されています。 脱走者の確認する意味もあるのでここでは点検とされています。
朝食時間は20分。現在では季節によって食事の内容も変わってくるようです。昔の囚人達はカレーが大好物だったそうです。上のメニューは現在のものです。昔はもっと貧相な食事だったと予想できます。
囚人達の仕事
昔は自分たちで道具を作っていたようです。 他にも・・・
指導者に教えてもらいながら技術を高めているようです。この形はティッシュケースですかね? 囚人が作ったものは刑務所前のお店で売られていました。中々の作品が揃っています。
自分たちの履物を洗っている様子です。
囚人の中でも農業担当は割と頭の良い人達が行うそうです。 午前の作業は11時40分まで、それからは囚人達の楽しみにしている昼食です。 ただこれも20分しか時間がありません。
そして再び刑務作業に入ります。午後の作業は16時20分までです。それからはまた牢屋の中に戻ります。
現在の牢屋はこのようになっています。 最近では一人部屋が増え始めているそうです。 囚人とは言えど人間。プライバシーを尊重しているようです。
大部屋の棚を見て分かるように稼いだお金で書籍、洗面用具、下着などを購入する事が可能なようです。働いた分はしっかりと報奨金が貰えます。
ゾロゾロ・・・ ゾロゾロ・・・ 今日の仕事が終わり自由時間が待っています。囚人達は少し早歩きで牢に帰ってる気がします。
囚人達の自由時間
点検が終わったら17時から早い夕食の時間です。ここからは囚人達だけの時間になります。食事時間は今まで通り20分。そこから2時間が房内での自由時間となります。
ここまで来てとらぶった監視官の一日が終わります。 一日中警戒して疲れてしまったので自宅が唯一リラックス出来る場所になります。
昔の刑務官の家はこんな感じです。
翌日・・・・・・
昭和の脱獄王 白鳥由栄
白鳥は1907年生まれの受刑者で昭和の脱獄王と言われた男です。 4度の脱獄を成功させました。網走での味噌汁で手錠と視察孔を錆びさせた脱獄法は有名ですね。 味噌汁で錆びさせるアイデアを思いつくなんて脱獄王は頭が良かった事がわかります。 博物館では脱獄王の肉声を聞くことが出来ます。
さらに頭脳以外にも白鳥には超人的な能力もあったようです。 wikipedia参考。
超人的な体力と腕力を持っていたとされる。
・1日に120kmもの距離を走ることができた。網走刑務所では手錠の鎖を引きちぎるという怪力ぶりも見せており、その結果重さ20kgもの特製の手錠を後ろ手に掛けられることとなった。
・地中深く突き立てられた煙突の支柱を素手で引き抜き、40歳を過ぎてなお、米俵を両手に持って手を水平にすることができるなど、その怪力ぶりは群を抜いていた。
・身体の関節を簡単に外すことができる特殊体質を持っていたとされ、頭が入るスペースさえあれば、全身の関節を脱臼させて、容易に抜け出したという。
とらぶった監視官は自分のミスを取り返す為、懸命に探した結果無事脱獄者白鳥を見つけ網走刑務所へ戻したのだった。網走での脱走方法が味噌汁で錆びさせたという事なようです。
懲罰房は囚人にとっては地獄でしょう。私の好きな映画「告発」を見て暗闇の中、何もせず何週間も過ごす事は人格を崩壊させるくらい厳しい罰だという事が分かります。
これが網走刑務所の大まかな一日となります。 昔は刑務所の近くに住んでいた子供達は遊ぶものが無かったので受刑者と遊んでたという話などもありました。実際に博物館に行けばもっと詳しい情報を知る事が出来ます。 1000円の価値は十分にありますよ!